第4回CUDBAS研究大会で学んだこと。(3回目)

今回は、CUDBASを使った暗黙知の取組についてをご紹介します。

③ CUDBASを使った暗黙知明確化に取り組んだケース
(実施内容)
熟練技能者が持つ「暗黙知」の継承は、後継者育成において不可欠である。
従来は動画を用いたインタビューによって言語化を試みてきたが、聞き手の力量に左右されるという課題があった。
そこで、成果物の品質を均一化し、より精度の高い継承を実現するため、新たにCUDBAS手法を活用した暗黙知の明確化に取り組んだ。

(学んだこと)
■ 2段CUDBASという考え方
「2段CUDBAS」は、暗黙知を段階的に言語化するための手法である。

1段目:通常のCUDBASで作業全体を可視化し、暗黙知が含まれる能力項目を特定する

2段目:その能力項目をさらに細分化し、別チャートとして深掘りする

この2段階を踏むことで、1段目では見えなかった潜在的な能力項目が抽出され、熟練者の経験・コツ・判断基準といった暗黙知をより正確に文章化できる。
併せて、抽出した能力の達成レベルを検証することも欠かせない。

■ 客観性を持たせる工夫
作業工程の前後に関わる部署の社員にも討議に参加してもらうことで、より客観的な視点が加わる。
その結果、技能の意味や価値を多面的に理解することにつながり、暗黙知の明確化がより実効性のあるものになる。

■ まとめ
技能伝承を効果的に行うためには、

・聞き手の力量に左右されない「2段階での検証」

・多様な視点を取り入れた「客観性の確保」が不可欠である。

一方で、動画インタビューには技能を具体的に可視化し共有できる大きなメリットもある。
そのため、従来の聞き手の選抜やスキル向上も引き続き重要であり、CUDBASと動画の双方を適切に組み合わせることが、より質の高い技能伝承につながると感じた。

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