コラム・レポート

感性を磨く

2022年12月20日(火)

深江今朝夫著「環境で人が育つ」の中から、オススメのページをご紹介します。
(著者紹介)昭和19年宮崎県で誕生。いいもの真っすぐExcelHumanのEH株式会社を昭和39年大阪府堺市にて創業。平成18年大阪・堺市に約420年ぶりに千利休の「幻の茶室」を復元。紺綬褒章受章。平成27年経済功労賞受賞。(アメリカ・カリフォルニア州ビバリーヒルズ市)2018年に死去。

感性を磨く

感性を磨く
 お客様への接客を学ぶ以前に、まず「感性」を磨きなさいと言っています。
 感性というのは、いろいろな言い方がありますが、たとえば、人に迷惑をかけたら「ごめんなさい」、人の前を横切るときは「失礼いたします」と、自然に言えることが「感性」だろうと思います。

人間として、最低でもそれくらいの「感性」は持ち合わせたほうがいいでしょうね。また、自分の部下に「トップがすごいからこの会社で仕事をしたい」と言ってもらえる経営者がいてもいいと思います。そのためには、そう言わせる訓練をするのではなく、そう言ってもらえるような「生き方」をすることが大切で、人間性が重要です。こういう「感性」「人間性」を休むことなく磨いてほしいです。

 そして、もうひとつ身につけて欲しいのは、「人のため」という自然な姿勢です。親孝行は、人間以外の動物にはできないそうです。それは「本能」ではないからです。「人のため」に何かをすることも本能ではありません。しかしそれが出来るのが人間です。本能ではないからこそ、教育で教え込むことが必要なのです。人間は本能だけで生きるものではないのです。

 人間としての醍醐味、喜びは「人のため」に何かが出来ることだと思います。世の中のため、社会のため、平和のため、親のため、上司のため、部下のため、会社のため、いろんな人のために活躍する。自然体で「人のため」に行動でき、思いやりを持つことが出来る人間になってほしい。それが人間社会の円満のサイクルなのだと信じています。


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