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自分の弱さを認め、支え合う(上野千鶴子さん)

ちょっといい話 : 2021年12月19日(日)

数年前、東京大学入学式の挨拶された上野千鶴子さん(認定NPO法人 ウィメンズ アクション ネットワーク理事長)の言葉が、新聞紙上で掲載されました。東大に入学した学生だけでなく、今生きている私たちにも届くメッセージだと、いまでも印象に残っていますのでご紹介します。

「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。

あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。

世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと…たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶(おとし)めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。

そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。」

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