コラム・レポート

「失敗力」RIZAPグループ 瀬戸 健社長のお話

2022年10月31日(月)

宮崎大学で行われている夕学五十講。1月最初の講座は「失敗力」と題して、RIZAPグループ株式会社 代表取締役社長 瀬戸 健さん(39歳)の話を聞いた。

1978年に福岡県北九州市でパン屋の息子として生まれ。高校で1番と目指すも現実は、下から2番目。高校時代に体重70キロのふくよか女性から付き合って欲しいと頼まれた。その後、彼女のためにダイエット。ふたりで走るなど苦労を重ね43キロへ。その後、その女性は明るくなり性格も変わった。そのことは今でも、忘れられないとのこと。

ある日のこと、彼女から「大学生」と付き合っていると聞きショック。そこから大学受験勉強、寝る間を惜しんで猛勉強の末明治大学へ入学。そこで学んだことは「後悔しない努力が幸福を左右する」ということ。

大学時代は、さまざまなアルバイトをした。コースセンターではその力量が買われ昇進した。その経緯を聞くと、想像を絶する努力をするようだ。たとえば、常識がない人を呼ばれたことに奮起して、本嫌いだった瀬戸さんは本屋にいくことさえはばかったそうである。それでも、何度も何度も本屋へいき、本を買うところまでいくと、次は本を開くこと、そして読むことシフト。最終的に1日数冊の本を読めるようになったという。そして、本を通して世界につながる。会社をつくることも難しく考えないようになったと、上場を夢見て24歳で起業。

それから、豆乳クッキーダイエットやどろ豆乳石けんなどのヒット商品を連発するも、真似した商品や他のダイエット商品の波が押し寄せ、売上不振で社員が1/3になるなどで会社が傾きかける。苦難の中、普段は目立たない社員が「社長についていきます」と言ってくれたという。

「人を信じられない馬鹿になっていた、自分に自信がないから信じられない」。ショックを受け一から頑張ることを決めた。必死に立ち上がった。そして今、ライザップは国内外に120店舗、8万人の会員を擁する。やはり最後は人。人は変われることを自らが証明した。

高校時代の失敗、経営での失敗などを語ってくれた瀬戸社長。そんな社長が語ってくれた言葉を紹介したい。

○自分の遺伝子にスイッチを入れてるか?日本中に頑張っている人は1%もいない。本気になっている人はいない。可能性を使い切っていない。それはチャンス。自分の未来をつくれる幸せ。未来に対しての責任。二年前の頑張りが、今をつくっている。今をコントロールするのは自分。1回しかない人生の時間。頑張しかない。ゴールもプロセスも大切。

○修羅場を経験して人は成長する。失敗にするかしないかはその人次第、そして失敗を人のせいにしない。失敗と思える行為はある意味プロセス。その先の成長につなが。素直、学ぶ姿勢が必要。失敗という名のデーターベース。そしてその積み重ね、PDCAを回す。アイデア、プランがあるからチェックがある。改善し続ける。そして自分を信じ切るために行動する。自分との信頼関係。自信とはそのようなものである。


 カテゴリー : 人材育成