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魅せられた都城市立図書館!

学び : 2022年12月04日(日)

11月20日(日)所属する宮崎「橋の日」実行委員会で、都城市立図書館を訪問しました。案内していただいたのでは、元宮崎県 県土整備部次長(都市計画・建築担当)を務めた井上康志館長。

この施設は、隣接する商業施設パティオ、子育て支援センター(保健センター、まちなか交流センター)、ホテルテラスタ、4つの施設からなりたっており、都城市の中心市街地の中核施設として機能しています。施設開設から5年半で累計600万人が訪れています。ちなみに都城市立図書館は、指定管理者である株式会社ヴィアックスが都城市から委託を受け、管理しています。

都城市立図書館
都城市立図書館館内にて説明を受ける。

この図書館、2004年に完成したショッピングモールを改装し、ホールの開放感をそのまま生かしつつ、通路は専門店が並んでいたように、産業や芸術などカテゴリーごとの書棚が続く構成へと変えたとのこと。

都城市立図書館調度品
さまざまな椅子が配置された閲覧席

コンセプトは「歩いて楽しいストリート」。通路沿いの棚を店先のショーウィンドーに見立て、各カテゴリーでお薦めの本を置き、奥の書棚へと誘うように工夫されています。年間200ものイベントが催されており、当初17万人だった年間利用者も、開設から5年半で50万人を越えています。

この他、カフェの併設、映像試写スペース、プレススタジオ(編集・出版機能)、数多くの雑誌がならぶ「マガジンウォール」、10代のための空間「ティーンスエリア」とファッションラボ、お弁当コーナー、親子でさまざまな活動にも使える「こどものにわ」など、幅広い世代が使えるよう設計、配置されています。利用者の感性をくすぐる独自の仕掛けが話題を集め、連日、多くの見学者を受け入れているようです。

井上館長から運営にあたってや多少の会話は許容範囲とし、赤ちゃんの泣き声や子供たちが走る音なども、館内スタッフから厳しく注意することなどはしていないこと。もともとは地域の人が楽しく行き交う商業施設として使われていた場所だからこそ、可能な限り一人ひとりがのびのびと自由に過ごすことができるような、この場所らしさを引き継いだ図書館づくりを目指しているとのことでした。

見学を終え、感じたことが5つあります。
1,ひとつは、地域づくりは都城市がグランドデザインを描き実施するという責任の所在がはっきりしており、関係者もその構想を具現化するよう、動いていること。
2,事業には、新しいことやモノを大胆に取り入れる柔軟性が必要。それは、新しい時代や人の一歩先を行くことであり、人やモノ、コトを惹きつける。
3,子供から学生、大人、各世代が繋がる、地域が繋がる仕組みづくりがあること
4,現場の中心には「人」がおり、教育によってそれは大きな可能性を引き出すことができる。(井上館長のこれまでの知識や経験、人脈が活かされた施設運営と感じた)
5,井上館長より、「点」から「面」へ繋ぐのが私の役割だと話されたことで、地域づくりにおいても、会社経営においても多くの構成員の英知を結集されるゴール設定と意識と智恵、発想力、発信力の重要性を再認識しました。

子供用トイレ
子供用トイレや授乳室がとても広くて清潔感がありました